洗脳手法こてはじめ〜洗脳は日常生活にあふれている

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書きたいことは山とあるのですが、政治絡みの記事は例によって書きだすととんでもなく長くならざるを得ず、どうにかしてアウトプットを高速化出来ないもんかと思っているのですが、頭がぴよぴよ状態でどうもなりません。

とは言え、連日書きたいことはたまってゆく。
ので、どうにか内容を細分化して記事を起こせないか試してみよ−第一弾!
ということで、WJFプロジェクト絡みの記事で散々予告していながらいまだほぼ手付かずの洗脳がらみの手法について一つ。

洗脳 ~スピリチュアルの妄言と精神防衛テクニック~

洗脳 ~スピリチュアルの妄言と精神防衛テクニック~

苫米地英人氏の、スピリチュアルブームに警鐘を鳴らした良書です。
苫米地氏の学術的な見識については基本的に疑ってはいないのですが、以前も別記事で述べましたように最近氏の著作にはトンデモ系のものがぞろぞろありまして。
大丈夫かこの人、っていう評価も同時にも持っております。

どうしようもない方の代表作としては、

「日本」を捨てよ (PHP新書)

「日本」を捨てよ (PHP新書)

日本人よ、目を覚ませ!

日本人よ、目を覚ませ!

この辺りですか。(他にも香ばしい物が有りますが、私は氏の著作を全部読みたいというほどのファンじゃあないので。暇を見つけて氏の意見の変遷を見るためにしらみつぶして見たいとは思いますが、本集めるのが大変だよ・・)

このへんの本を読んでおいでの読者の方は、まるてつはこんな売国奴を評価するのかー!!!
とお怒りになるやもしれませんが。

かねてより申し上げております通り、私は人間の持っている能力と人格と言うのは、論評する場合は分けて考えております。
個人的に親交を持とうというのではないのですからして。

上記2つの著作についてもいずれガッツリ突っ込みたいところですが、本日は最初にご紹介した「洗脳」のなかの、ごく一部について。

ミルトン・エリクソンは現代の催眠療法確率の祖と言っていい精神医学界にそびえる偉大な学者ですが、この本の中で日本の最近のスピリチュアルブームの仕掛け人とも言える江原啓之氏が、ミルトン・エリクソンの催眠手法、洗脳手法を使用して信者を作っていると批判し、その手法の解説をしています。

で、江原氏にかぎらずあれこれ例が出てくるのですが、そのうちの一つとして、「カタレプシー」状態にする為の手法というのが出てきます。
(カタレプシーの症状については、シャーロック・ホームズの中の逸話ではじめて知りました。いきなり身体の動きが止まってしまう病気があるんですね。)
カタレプシーというのは医学用語なのですが、この本の説明書きをそのまま引用しますと、

他者から取らされた姿勢を維持し続けて、自発的にそれを変えようとしない状態

これだけじゃなんだかわかりませんのが、もともとは洗脳状態を表すというのではなく、そういう意識障害の症状を表す言葉だったんですね。

この状態を引き起こした実例として小泉総理が北朝鮮に行って出迎えた金日成がこれをやったという例その他がのってましたので、ちょっと長いのですが引用します。

人間の脳は「一連の動作は全てワンセットである」と、思い込む癖があります。例えば、握手。
皆さんは、自分から握手をするときはどうしますか。
普通に手を差し出して、相手の手が自分に向かってくるのを待つでしょう。
しかし、もし相手が握手をしないで途中で手を止めたり、引っ込めたりするとどうでしょう。
自分の手は差し出した状態で止まってしまいます。
この止まってしまう現象を、カタレプシーといいます。
脳は、握手を相手の手を握るまでの一連の動作として捉えているので、途中で翻されると混乱してしまいます。
そして、自己の内部表現を手から切り離してしまうのです。
中略〜実際、金日成は握手しながら手を揺さぶり、小泉首相を一瞬固まらせていました。
しかも、この時彼は、小泉首相の耳元で何かをささやいています
発言内容はわかりませんが。
きっと交渉を有利に進めるような内容だったのでしょう。

このカタレプシーを用いた手法の利点は、言葉を使わずとも相手を変性意識状態に陥らせるところです。
一般的には握手の時に多用されますが、名刺交換の場でも有効です。

たとえば、名刺を受け取ろうと相手が両手を差し出した瞬間に名刺を引っ込めると、相手は固まってしまい、変性意識状態に陥ります。
もし、相手が変性意識状態を生成しなくても、名刺が間違っていたかもしれないから確認した、と言う態度を取れば何も疑われません。
首尾よく、相手が変性意識状態に陥ったら、耳元で「リラックスして」などと誘導の暗示を囁やけばよいのです。そうすれば、その階段は完全にこちらのペースで進められるでしょう。

以前、町で配られているティッシュを受け取ろうとした瞬間に手を引き戻され、気づいたらそのまま新興宗教のようなところへ連れて行かれたと言う話を聞いたことが有ります。
これなどもカタレプシーを利用した洗脳テクニックです。

ちなみにここで出てくる変性意識状態に陥る、というのは、自分自身の現実の感覚より、何か他の物が創りだした「世界観」の方により現実味を感じる状態、とでもいうのでしょうか。

例が3つもでてきたので具体的に状況を想像できると思いますが、これらの洗脳手法は、「営業の為の心理学」などという陳腐な口座で盛んに教えられていて、決して普通の一般人には無縁の出来事であるというわけではないのです。

実際、私も名刺の技を使われたことがあります。
ティッシュではなく、英語学校の勧誘でしたが。
紹介用のCDか何かを新宿の雑踏の中で配っていて、と言うか勧誘しながらついて歩いてうだうだ言うので、鬱陶しいのでもらっとくかと手を出したらぴゅっとそれを引っ込められ、やれ新宿にはどれだけの頻度で来るんだ、これからそこの教室に行って見学しようだのとインド人っぽいのに絡まれたことが有りました。

元々興味があったわけでもないのにお情けでノルマも有るだろうしもらってやろうとしたってのにこの無礼者が、と一気にドタマにきたので、あーもーいいから要らねーよ、と言ってさっさと捨ててきましたがwww

なにも洗脳手法を使って仕事を有利に運ぼうとかいうことが一概に悪いとはいいませんのですが。
しかしですね。

苫米地氏の例にも出てきますが、これらの例を読んで、じゃ後自分も名刺を引っ込めてみたり、握手の手を引っ込めてみたりしたところで、自分の頭で物を考えられないただマネッコするだけの人間がやったところで成功率はかなり低いとおもいますよ。

いや、上手にやれば勿論効くこと確実な手法なのですが、「上手に」やるというコツを掴むためには普通は専門家に依る訓練を要するでしょう。
訓練を受けたところで才能がなければバレバレのぎこちない猿芸でおわり、私の新宿の体験のように相手を怒らせるのが関の山ですww

そしてなにより、このこすっからい世の中では、「営業担当者のための」だの、「経営者のための」だので、エリクソンの手法なんです!などとインスタントに洗脳手法を教えるちーぷな講座は掃いて捨てるほど有るのです。
相手が、この手の洗脳手法を学んでいて、「こいつ、洗脳仕掛けてきてやがる」なんてバレバレで逆効果になる確率は結構高いといえるでしょう。

洗脳手法と言うのは事前に知っていれば、下手くそが仕掛けるものには、まずかかりません。
この記事をお読みになった方は、東京の雑踏でティッシュを受け取ろうとして引っ込められたところで、相手の手の内に落ちるなんてこともないでしょう。

勿論、こういう手法が有る、とわかっていても、相手の技法が大変上手な場合はやはり引っかかるのですけどね。
私をカモろうとしたあの無礼なインド人(多分)はほんとにヘッタクソでしたが、私にやらせてもらえれば、同じ手法でもた〜くさんの手を持っていますw
繰り返しますが、洗脳手法だといっても、「洗脳手法でござい!ティッシュをしゅ!」じゃダメなんですよ。
あからさまにおかしいでしょ。
それでも、ぼーっとしてるとうっかり引っかかる程度の効き目が絶対にないとは言えませんが。

政治絡みの洗脳のお話に行く前に、「洗脳」などというのが結構身近なところに転がっていることだということを認識いただけたでしょうか。
別の例を挙げると、オレオレ詐欺なんていうのも、ガッツリ「洗脳手法」を使った詐欺です。
まあ、詐欺なんてのは則ち全て洗脳といえばいえますけどね。

・・・・全然短くない記事になってしまいましたが、まずは取っ掛かりということで。

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