トルコで私も考えた トルコ料理屋編

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昨年から、高橋由佳利さんの「トルコで私も考えた」シリーズが文庫化されて、アマゾンのお勧めに出てくるようになり、はじめに見た時、わあ!新刊がでたのか?
と喜び勇んで本屋に行ったら単なる文庫化だったトラウマで、アマゾンのおすすめにこの本が出た時、どうせこれも文庫だろ
と思っていたら・・。

なんと、新刊だったよ!!!

本の中でも、作者が、21世紀編で「もう書かない」といったのに・・。物書きの性が、と書いていたが、じゃんじゃん書いてください!

高橋由佳利さんは、最近読者になった方だと、この「トル考」のギャグ漫画タッチのエッセイ漫画家、というイメージが強いかもしれないが、この方は私の青春時代、1,2を争うお気に入りの少女漫画家だったのですよ!
それも、マイナー作家ではなく、今では見る影もないが、全盛期の「りぼん」の看板作家の一人だったのです。

懐かしいなー。
「涙の陸上部」
「過激なレディ」

当時の少女漫画の常として恋愛は外せない要素であったのだが、ぐだぐだと、スポーツマンの同級生の男の子に恋をして・・というありきたりの設定から大幅に踏み外した設定が、おこちゃま向け少女漫画とは一線を画して、大人が読んでも楽しい話に仕上がっていたのですよ・・。

トルコのあとで、与謝野晶子の人生を描いたストーリー漫画も書いています。
この方のストーリー漫画がまた読めるようになるのも嬉しかったのだが、旦那さんと家族経営でレストラン謎始めてしまって、漫画家稼業大丈夫か・・。

さて、本の中身ですが。

このシリーズは、私がトルコ好きなこともあってお気に入りになったのですが、例によって食べ物絡みの話がてんこ盛りなところがお気に入りになった理由の一つです。
しかるにこの「トルコ料理屋編」は、全編これ食べ物のことなんですから・・。

とは言え、料理の作り方や紹介のみというわけではなく、日本の神戸で、店を開店するまでのあれこれがどちらかと言うと主な内容です。

そして、トルコ風俗絡みの話ももちろん載っています。今回一番印象深かったのは、トルコ人社会のこゆーい人付き合いについてのトルコ人の本音を覗ける逸話です。

トルコ人の人情の厚さや、世話焼きについて、普通の都会ぐらしの日本人であれば引いてしまって、暮らしづらそうと考えるでしょうが、トルコの若人もやはり同様に考える人はいるのだなあ、という話が載っていて「やはり」と思いました。

取る個人的人付き合いの常識は、確かに日本の田舎のひとの思考回路に似ています。
トルコ人の親戚が住む場所に幼児で出かけたなら、事前に連絡して必ず止まらないと不義理になるとか、その辺がね。

この他、神戸でのマルちゃん正麺人気にも触れています(ポークエキス抜きのインスタントラーメンがこれの塩味しかないとのことで紹介されていた。旦那さんイスラムだし、高橋さんも「なんちゃって」イスラムということで)
私の住まいの近所では、神戸のようにいつも入れ食い状態で売り切れているのなど見たことがないが、本に触発されて思わずかってしまった(初購入)
ネットで言われているように、別に過剰に美味しいわけではないが、確かに普通のインスタントラーメンとは違って、茹でると生の麺をゆでたような食感になった。
作ってみて、何が騒がれているのだろうと小半時考えてやっと、ああ、そういえば縮れてないわな、と。

でも、スーパーで袋売りされている生麺が、乾麺になったというだけとしか思えない。まあ、それはそれで偉大な発明だと思うけどさ。
今後も買うか?と言われると、気が向いたら、という感じかなあ。
私はチャルメラおじさんのパッケージを買うのが好きなのだ。

でも、この本を読まなかったらきっと、ぜったい買わなかったであろうものを買うきっかけを作ってくれてありがとう。

長いブランクがあったとはいえ、このシリーズすべてに共通する、みっしり感は健在。
絵柄も退化してない。
どうせ、文庫版と誤解なさって買いそこねていた方は本屋へGOだ!!


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