山登りはしないけれど

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岳 17 (ビッグコミックス)

岳 17 (ビッグコミックス)

今回も面白かったなあ・・。
帯に、「いよいよ、クライマックスへ!!」
と有ったが、うーん・・エベレスト登頂だものなあ・・
ひとりや二人犠牲者がでるくらいのオチかと思ってたら、そんなありきたりの話じゃなく、
登山の世界での朝鮮マナーみたいなエピソードがもられていて笑ってしまった。


私には、雪山にわざわざ登る登山家の気持ちはわからない。
けれど、人間の身体能力の限界に挑戦する登山家や冒険家を馬鹿な人間だと嗤う気はさらさらない。

自分自身があんな危険で、苦しい思いをしてまで世界で一番高いところに上ってみたい、とは思わないが、
そこへ行きたいと思う人の気持ちは何となく分かる。

心の底からやってみたいと思う事の種類が違うだけで、他の事に大してなら同じように夢中になる事は有るからだ。
山に登るのが嫌いとはいわないが、私が上るとしたらより危険の少なく、緑を楽しめ、雪のフル可能性の無い春から秋に
比較的低めの山に登るだろう。

「岳」は全巻読んだが、この本を読むと、「体力をつけよう」と心から思う。
この本の主人公の三歩があまりにも超人になっているという批判をする人は多いと思うが、考えてみると戦前、戦後すぐの日本人は、
女性でも米俵の2つくらい楽々かついで運んでいたというから、現在の日本人が情けなさ過ぎるだけで本来三歩のような人間が
日本人としては普通なのではないかと思えてくる。

大学時代のアパートのすぐそばに、明治生まれのおばあさんが済んでいた。
私のアパートの敷地の除草作業などをおりおりにやっていたが、その作業の仕方がすごい。
一面草ぼうぼうの空き地部分がなめたかのように草一本生えていない状態になるのだ。
慎重は背中が曲がって100センチちょっとくらいしか無かったと思う。
農家の出身との事だった。
出産の時も、畑にでていて、陣痛が来ても戸板に載って家に戻ったりしたら笑い者、生んだあとはすぐに農作業に戻った者だと行っていた。
そんな事してるから女性の寿命が短かったんだよ・・と思いはしたが、頑健な人はそのおばあさんのように長生きもできたわけだ。

過剰に体をいじめても健康には良くない、寿命が短くなる事はどうやら確かになって来たらしいが、かといって近代文明の利器に
どっぷり浸って、本来ならもっと強靭なはずの身体能力を錆び付かせるのももったいない。
なにより、ちょっと体を酷使しただけで疲れ果てる体力のなさが情けない。

体を鍛えるためだけの運動をするのは大嫌いだが、ベランダの植木鉢を毎日全てどかして掃除するとか、床をぬか袋で毎日磨くとか、
役に立つ体の鍛え方をやってみようという気にこの本を読むとなってくる。

山の人の働きっぷりをみると、だらだらする事に未練が薄くなるというか・・。



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