安倍晋三が第二の田中角栄になる日1

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以前の記事のコメントで、この本を紹介いただいたことが有りました。
この本は書店で平積みされているのを眺めて印象に残り、そのうち立ち読みして面白そうだったら買ってみよ−、と思ったのですがあっという間に店頭から消えてしまってそのまま忘れていたのです。

で、この週末図書館に予約した本が届いたので借りて読んでみたのですが、まあ、なんというか良くもここまで自分と同じようなことを考える人間がいるものだなあ、と感心してしまいました。

意見を異にする部分が殆ど有りません。

こういうことを考え、しかもそれを「商売として」本を出したり、公演をしたりしている記者がいるのだ、ということに、

やっぱり日本は捨てたもんじゃあない!

大丈夫だ!

と、久方ぶりに気持ちが高揚いたしました。

本当に、「それは違うだろ」というところはなかったのですが、「意図してぼかして言ってるのかなあ」「意図して過激にならないように言ってるのかなあ」
という、奥歯に物が挟まった感じの部分は数カ所有りましたので、このへんをネタとしていくつか記事を書いてみたいと思います。

安倍晋三が第一期の首相をおりて後、再び首相として返り咲くべく政治家を辞めず、総裁選に出馬した時、私はこの政治家はアメリカと戦う覚悟を決めたのだな、と思いました。

その思いは今も変わっていません。
本当かどうかは知りませんが、とにかくあれだけの「難病」を患ったという立派な理由もあるのですし、実家は金などうなっているわけです。
政治家一家として生まれ、とうとう「首相」にまでなったのだから、ここで自身の信念を曲げてまでアメリカに売国するため政治家を続ける理由など彼には無いはずです。

まあ、アメ公にこてんぱんにされて逃げ出した首相、という評価のまま終わりたくなかったという自己承認欲求は有るかもしれませんが、それを覆す政治家として終わりたいというのであれば、もうこの情勢では「アメリカを退け日本の自主独立のために働く政治家」となるより他彼の自尊心を満たす道は有りません。

「適当にお茶を濁してアメ公とうまくやって首相の任期をまっとうする」では、わざわざあれだけの苦労をしてまで首相となり、働く意味が無い。

それを見てとったとき、自民の総裁と再びなった時、危惧したのは「この人は、角栄や、中川さんや、石井紘基議員のようになりはしないか」

ということでした。

もっとも、彼らと違って安心できる理由はいくつか有り、それは角栄、中川、石井の三者がともに、これといった日本における閨閥に属していない、いわゆる「庶民」であったのに対し(身内に多少議員がいる程度では閨閥とはいえない。少なくとも明治以来の財閥系の子女との婚姻関係が複数、身内から国会議員が少なくとも10名以上、さらに皇族・華族などの江戸次回から続く支配層との縁戚関係、これが揃っていないことには)安倍晋三麻生太郎の両氏はともにいわゆる「閨閥」の一員なのです。

アメ公にたてつこうが何をしようが、この閨閥に属している人間は少なくとも政治家としての政治生命を絶たれることはあっても殺されるところまでは行かない。

田中角栄は殺されないだけ運が良かったのだ。
とはいえ、彼はその代償として、というべきか、自身の娘はアメ公によってろくでなしに洗脳されて終わったわけですが。

細川興毅が首相になった時も、彼の政治家としての能力は「へっ」というものだと思ってはいたが、少なくとも「閨閥」出身の人間が頭についただけマシだと思ったものです。ま、結果はあのとおりでしたがねえ。

この本の作者である、青木直人氏が本の題名で危惧している通り、「安倍晋三はこのまま行くと、第二の田中角栄になるのではないか」=アメリカに陥れられ、失脚するのではないか

というのは、まったくもって当然の危惧です。
ただし、この危惧は日本国民が安倍晋三という政治家を、と言うより、日本という国に何人たりとも触れることは許さん、という自尊と自主独立の精神を守るという戦前の日本人が持っていた当たり前の精神を取りもどし、それが常識となること、政治の世界における言語の解読方法と、政治の舞台で行われる駆け引きの有り様を「知識」として持つことができれば、シナ、アメリカ、ロシア、EUこれ全て日本の敵でありますが、連中が束になって安倍晋三を陥れんと爆薬を破裂させたとしても守り切ることができます。

作者の青木氏は正確に現在の日本が置かれた状況を分析しており、これを政治家としてアメリカの虎の尾を踏まずに、日本を守りつつ自主独立を達成することの難しさを説いており、安倍晋三はこの難局を乗り切れるのかと、期待と心配の混じった論調です。

心配だ、というのは私も全く同じなのですが、前述したとおり、私は安倍晋三という政治家は戦後日本に輩出された政治家としては傑出した「政治家」に成長していると思います。
さきに上げたように彼は「閨閥」の出身者であり、さらにまた周囲に「閨閥」出身者である政治家で守りを固めています。

そして、前回の首相を追われた時に彼はわかってはいたつもりの「政治」の力学に対しての自身の読みの甘さというものをいやというほど思い知り、学習しているはずです。

それは麻生さんも同じであり、「政治家」と言う特殊な職業において、一定レベル以上の能力を持つ人材がこれだけ揃ったことは少なくとも戦後においては無いと思うのです。

過去記事で繰り返し述べているように、「政治家」というのはどこぞの学校を出たら仕事ができるというものではなく「これができれば政治家」という能力を全て備えていたとしても、さらに「経験」と、「閨閥」による後押しというものがなければ「結果」を出すことはほぼ不可能です。

自分と同レベルの経験値を持つパーティメンバーが居る、と言う状態で、さらに国民からの支持もあり、戦後WGIPが解けかけていっている状態で、さらに国際情勢もまた大きくパラダイムシフトの時期を迎えている。

この情勢で日本という国に、安倍晋三麻生太郎他の「政治家」を「仕事が出来る状態で」政治の舞台に立たせることができた日本。

勿論、安倍晋三の政策はアメリカにとって潰すべきものである以上、今後もありとあらゆる手を使って安倍晋三を陥れるための手は打たれるでしょう。
しかし、一度罠にかかって生還した政治家である安倍晋三を陥れることはそうそうたやすいことでは有りません。

自民党が政権をとって以来、彼に期待していた日本の有権者は、安倍晋三の慎重居士ぶりにいらいらをつのらせ、なぜアメリカに媚びるのか、シナに媚びるのか、朝鮮に国交断絶しないのかと、その政治的意味を考えることもなく道端にひっくり返ってわめき倒しています

しかし、安倍晋三が舵取りをしてる日本丸の「自主独立」という名の航路は、岩礁だらけのまともに進むための道は船幅+1センチというような細い道をわたるしか無いという道なのです。

岩礁にあたって(シナにODAなど今後一切やらん!)で、シナにいる日本人駐在員大虐殺を引き起こして、ばんざーい!でいいんですか?
経団連は火吹いて怒って、反安倍にかたまり、攻撃してきますよ?

別の岩礁に当たって、領海侵犯したシナの戦闘機を撃墜しました! 結構ですね、アメ公は火吹いて怒りますよ?
ロシアのマネッコしてアメ国債売っぱらってみますか?
世界経済は大混乱ですね。
世界中で一体何人、その煽りを食って死ぬことになるでしょうね?

せめてチョン公と断交だ! 日本丸岩礁がっつーん! 結構ですね。 チョンはどうでもいいですけど、アメ公がまた火吹いて怒りますよ?
チョン公に貸し付けてる金が焦げ付いて、またぞろアジア初経済危機がやってくるじゃねーか!
アメ公だけがダメージ受ける状態でチョンを切り離すためには、ダメージがチョンとアメリカだけで済むように下地を作ってからでなきゃ、大火事ですわ。

しかも、日本丸の船長は自分たちが航海している海がどんなものか見ようともせずに、速度が遅い、岩礁なんてぶち当たって潰せと喚く、ぶち当たった時の損害のことを考える頭もないバカ船客を大量に積んでいます。

喚くだけならまだしも、恐ろしいことにこの客は金を払っているのは自分らだと、岩礁にフネをぶち当てて沈没することを厭わないアホを船長に据えることができる力を持っていると来ているのです。

自分を支持してくれると確信できる乗客がどれだけいるのかを、慎重に見極めつつ、次の船長決定選挙までの間にどれだけのことをやり切るか、船長を降ろされていた間に安倍晋三麻生太郎は既に山とシュミレーションし、根回しをしていた事は確実です。

でなければ、就任と同時にあれだけ動けはしません。

青木氏は、安倍晋三という政治家が今後この難局を乗り切る力を持っているか、困難な航路を進む決意をした事は賛辞を送るとしても、その能力についてはかなり懐疑的な様子ですが、私は割と楽観視しているのです。

数々の言動と、首相就任後の動き方を見ている限り、「政治家」と言う人間のクズ能力に磨きがかかっていることを確信したからです。
なにより、就任後の動きの慎重さがなみなみならぬものです。
もう少し、勇み足でもいいんじゃないの、と言いたくなるくらいですが、現在の日本が置かれた状況を考えれば、これくらいでちょうどいいのだと思います。

国民が安倍晋三の政治手腕と、「政治」と言うものの現実について、もっと深く認識したと確信できた時、日本の政治の変化は激流となるでしょう。

今はそういう転換期なのだと思います。

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