何が幸せなのかを考えないまま手段を目的化したり、抽象的イメージを目的化すると必ず人生は破綻する

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本日最初の記事は、軽めの本の紹介からと思って、本棚から最近読んでない本を〜と引っ張ってきたのがこれなんですが。

発売が2002年ですから、それなりに古いです。
内容は、写真満載の、女の子向けの生活全般、ちょっとした工夫で快適にオシャレに「ららら」にするためのヒント、ということらしいのですが、日テレでの番組内容をまとめたものだそうです。

私はこの番組の方は1ども見たことなかったのですがw

本のまえがきに、

「くらし」って、「くりかえし」ですよね。毎日、来る日も来る日も、洗濯、掃除、料理、食器洗い・・・と同じことを繰り返している。ともすればマンネリになりがち。中略〜実際に番組を制作して私がつくづくかんじているのは、くらしの中には楽しむチャンス、”「ららら」の素”が無限に転がっているという事

とありました。
この手の、生活絡み知恵とか生活の流儀を写真とエッセイなどで綴った感じの本が大好きで、雅姫さん、内田彩乃さん、クニエダヤスエさん他大量に持っているわけですが、これはつまるところ、自分がどんな暮らしをしたいのかの参考にするために読んでいるわけです。

勿論、自分の生活に取り入れたいとは思わないけれど、素敵だな、と思うから眺めているというものも有ります。

そして、これらを見て素敵だ、取り入れたいと思った時、それが何故なのか、というのを考えるのが大事だと思うのです。
何かしらを自分の生活に取り入れると決めるとき、取り入れるもの、習慣、行動、何でもですが、最終的な理由は

「それを取り入れることによって自分が幸せになるから」

でなければばなりません。

よくやってしまう間違いが、この重大な選択を、「他人の目」に頼って行いづつけ、結果自分は幸せではなくなることです。

「親が医者になれというからホントは大工になりたかったけどずっと塾に行かされ医大に生かされ、医者になって、高額の給与ももらって、世間一般からは成功者だと思われて親も満足しているけど幸せじゃない」

とか。

「世間一般ではこのスタイルのインテリアをかっこいいと言っているから全部それで揃えてみたけど、なんか落ち着かない」

とか。

「きちんとお料理する、料理上手な人間が「すごい」と思われているから料理教室に通って必死に仕事があっても家族のために料理を作っているけど、ホントは料理なんて大嫌い、健康のことが有るなら出来合いの惣菜でも国産無農薬のデリを買ってくればいいと思っているのに、負け組になるような気がしてできない」

とか。
「日本における適正人口が何人かとか、高度機械化、IT化によって労働の集約化が起きてそんなに労働人口は必要ないのに、日本人が生きていくのに「必要な」労働力の細分化項目検討もなく、とにかく今の労働力を維持する必要があるとして、労働人口が減るから移民導入」
とか。

「そもそも。「多文化共生」なんて社会を日本人が望んで等いないにもかかわらず、問答無用でそれはいいことだと決めつけて物事を進めようとする」
とか

政治における課題と、日常の個々人の生活の流儀の決定は次元の違う話だと思われるでしょうか?

私は、根っこは一緒だと思っています。
政治とは、結局国民が「しあわせだ」と思える生活を実現するために有り、家庭において「防犯」を考えるのが「国防」にあたり、家庭において「ご近所付き合い」を考えるのが「外交」にあたり、家庭において「家族の健康をどう実現するか」が「医療政策」にあたり、家庭においての老後の生活計画の立案、老人介護対策を考えるのが「老人福祉」にあたる・・。
もちろん、検討しなければならない事の内容も次元も家庭での話とは違ってきますが、考えの基本は同じなのです。
「理想」
「現実のリソース」
「理想とかけ離れていてもこなさなければならない課題」
「理想を実現するためにこなさなければならない課題」
「理想」とした内容は、なぜ、それが「理想」であるのかの定義。

個人の生活においての「理想の生活」の定義にさえ、他者の視点を意識して、自分の本音での幸福感を犠牲にしてしまうことはままありますが、国家政策においてこれをやられるとえらいことになります。

人生にしろ、国家の有り様にしろ、「理想の人生像」「理想の国家像」を現実の状況はまるっと無視してとりあえず自由奔放に思いつきを並べてみるのは最初の段階では必要なことです。

ここで「常識」だの、「現実」だのを持ってくると、「他者の目」に縛られて自分にとっての本当の幸せが見えなくなるからです。

ひと通り、きらきらしい「理想」を並べるとき、役に立つのが、今回ご紹介したような本で、生活全般にわたる項目を頭を使わずともリスト化できるというところがいいんです。

その本に提唱されている通りのことをしなくても、それこそ、

アイロンがけはどうするのか?
→アイロンはどんなのだったら「幸せに」アイロンがけできる?
→アイロン台は?
→リネンウォーターなんてコジャレたもの使ってるよ、使ってみかいか否か?
→素敵そうだけど、ただの水でできることに何百円も掛けるのか?
→霧吹きは?素敵なの使ってる
→でも、今どきのアイロンなんてスチームアイロンがほとんどだし、いちいち霧吹きって面倒じゃ?
→てゆーか、そもそも私アイロンがけ面倒で今現在全くやってないし、そんな暇もない。
→アイロンが必要な服もほぼ持っていない。
→しかし、アイロンがけするような衣服を持っていないことは、面倒だからだが、じゃあなぜ理念ウォーターだの、このアイロンがけの写真だのに惹かれるのか
→ホントは。のんびりアイロンがけをするような丁寧な暮らしに憧れているからじゃないのか?

というように、アイロンがけ一つにしても、人生w
というのには大げさかもしれませんが、その人にとって何が幸せなのか、の一端を担っているのです。
勿論、アイロンがけなんざ人生の項目にははいっておらん、なにそれ、時間の無駄、っていう価値観でも勿論いいのです。
そういう人にとっては、
「アイロンがけなどしなくて済む」
人生が「幸せ」なのだから、それを実現させるように生活を組み立てれば幸せになれます。
が、この本を読んで思わず、丁寧に天然素材のお洋服や、麻のハンカチやテーブル掛けにアイロンを掛けるような生活に憧れているのに仕事で忙しくてそんな隙がない、と言う人にとって、「アイロンがけすることすらできない雑な生活」と言うのは、不幸なのです。

どのような人生が幸せか

という命題を考えるとき、大抵の場合何の職業につくか考えて終わってしまうか、さもなければ抽象的イメージ、例えば「おだやか」とか、「平穏」とか、「慎ましく」とか、「お金持ちな暮らし」とかで終わってしまいがちです。

しかし、例えば「医者になる」だの、「証券会社でバリバリ金持ちになる」だのが、本当にその人がそうなりたいと思う対象だったとしても、仕事以外のことには興味が無い人だとしても、人生は「仕事」だけで構成されているわけでは有りません。

面倒だから結婚もしない。仕事以外の何物にも興味はない。食べるものは時間が省略できるまずくないものならなんでもいい。服装は社会常識に沿っていればいい。家事?家政婦にまるなげして全くやらないのが幸せ。家?地震で潰れなくて、社会的に恥ずかしくなくて、仕事に便利な場所にある安全なものならなんでも。

こういう価値観だったとしてもwその「幸せな状態」を実現するためにはやはり、それを実現化してくれる状態をあれこれ考え、選択し、手配しなければならないわけです。

家政婦に家事をまるなげするのがいいといっても、じゃあそれにどれだけの金額をかけることができるのか。
働いているうちはいいけど、老後もそうするのか?
老後死ぬまでその状態を維持する金銭力があるのか。
仕事に便利なところと言っても、ずっと職場が一箇所で済むわけではない、資産として購入するのは諦めてずっと賃貸にするのか。
その場合はしょっちゅう仕事の合間に引っ越しすることになる可能性があるが、それを負担と思わないのか?
全て引越おまかせパックとするのか?
その資力は有るか?
あったとして、その金の使い方で人生トータルした場合、本当にそれが最善の金の使い方か?

などなど・・。

「これが自分にとって理想の生活」
というものに制限を設けるべきでは有りません。
なぜかというと、はじめから制限を設けてしまったら自分が何を欲しているのかわからなくなるからです。

制限をかけないで思い描いた「理想」が、自分にとって容易に手がとどくものであったなら有る意味幸せですが、それを実現させるためには多大な努力を要する。
と言う場合、それは諦めて、先に別の項目の「理想」で実現可能な方にリソースを振り分けるとか、難しい「理想」の状態を実現するのに、何か最初に想定した手段以外の手段で同じ、もしくはほぼ同じ状態を実現させることはできないのか、と考えるのが建設的です。

Aと言う理想の状態を実現することは現状のままでは全く不可能となっが、Aと言う理想の状態を維持したい理由がBであるとます。
Aの状態でなくとも、Cと言う状態を実現すると、理由Bが成立するなら、何も「理想A状態」に拘る必要はないわけです。

現在、「日本の少子高齢化が決定事項となったため労働人口が足りなくなる」と言う口実と、「多文化共生はいいこと」という「他人の価値観」のゴリ押しにより、日本人を不幸にするための移民政策を政府が論じています。
もちろん、これをゴリ押ししている理由はグローバリストの利益のためで終了、なのでは有りますが、この件にかぎらず、「他人の価値観」を「成すべきこと」として押し付けられた場合、それに対し自分の価値観ではそんなのは嫌だ、と堂々と主張できないと、結局は自分自身の人生も、国家も破綻に向かって一直線ということになります。

移民導入の理由が、連中の言うところの「少子高齢化による日本国民の人口減少」「人口減少による労働人口の現象」

これらが起こっていない、現在の状況を理想的状態Aとするなら、「人口が1億を超えていて」「労働人口がたくさんある」のがいいということです。
それが「いいこと」である理由は、というと、「GNPは人口に”基本的には”」連動するからであり、「労働人口が多いとGNPが増えるし、社会を維持する為の人手がある」からということです。
これが、理想Aを良いとする理由B。

理想状態A、の状態を維持することが不可能な状態となったと言うのが既に決定事項であることは私も否定はしません。
が。
Aを良しとする状態の理由Bを実現するのに、移民が有効であるか、投資した金額に見合うリターンが得られるかと言ったら明確にNO、です。

理想Aの状態を現在もたらしている理由B、これが実現すべき目的なわけですから、理由Bを実現する状態は「移民導入」という、「リターンどころか、金を溝に捨てさらに日本の安全を脅かす糞案D」など採用せずに、
状態Cを実現すればいいだけです。
状態Cとは、「人口が少なくても所得を倍増させて国内消費を倍増させることでGNPを維持する」「人口減少に寄る労働力の不足は、高度IT化と機械化という、既に流れを止められない現在の状態をさらに加速させることで補う」というものです。
これが実現不可能な案だというならともかく、現実にこの案が進んでいるからこそ労働人口が少なくとも供給能力は上がっているのだと言う現実を無視した議論など噴飯物です。

抽象的イメージのみで事を決めるのも失敗のもとです。

「穏やかな生活」「平穏な生活」「のんびりとして幸せな生活」「温かい家庭」「お金に不自由しなくて優雅な生活」

この手の抽象化したイメージを否定的に捉える人はいないでしょうが、では、「穏やかな生活」って具体的にどんな生活ですか?
内戦で毎日いつ殺されるか、というようなところから逃げてきたような人にとっては、寝ている内に殺される心配がないという条件さえ揃えば「穏やかな生活」で「しあわせ」かもしれませんね。
しかし、この条件を実現しただけの生活を「おだやか」といえる日本人は、家族にとんでもないDV人間がいて、シェルターに逃げ出すような人間だけでしょう。

「温かい」、これもよく使われますけど、いったい何が「温かい」んでしょうか?
床暖完備の家に暮らすことじゃないですよね?w
家のインテリアが素朴なことですか?
インテリアはどうでもいいから家族が沢山いて喧嘩しないことですか?
サザエさんちみたく、3世代同居でしかもおかあさんは専業主婦で、お父さんは全然残業しないで帰ってきて、ご飯を皆でちゃぶ台で囲んで食べるような生活ですか?
そうだとしたら、その生活は本当にサザエさんちみたいな平屋の一和風建築の戸建てがいいんですか?
などなど・・。

「しあわせ」の状態を考える最初の一歩として「イメージ」を決めるのはいいんですが、それを現実に具体的に落としこむ作業をすっとばすと、えらいことになります。
結婚する相手の希望に「やさしいひと」とかねw

こんなふうに適当に答えることしかできない人が、本当に適当なことしか考えていない大きな器の持ち主であれば、それでもも揉め事は置きないでしょうが。現実には、具体的にリスト化して詳細に具体的に物を考えるのが面倒だからやっていないだけで、実は山と細かい条件があるからこそ、揉め事が起きるんですけどねw

このような「イメージ」に頼って事を決定させようとしているのが「多文化共生」だの、「女性活用」だのという美辞麗句?です。

本当に、日本国民が「多文化共生」というものを渇望している、「女性活用」を渇望しているというのであればそれはそれでいいのですが、それらのイメージが実現された場合の具体的状況というものは全く隠蔽されたままです。

せめて、既に現実世界において「多文化共生」とやらが実現している欧米の、既存文化の破壊されっぷり、治安の悪化ぶり、賃金現象、などなどの現状を詳細に知らしめた上で、それらの轍を踏まないという納得すべき理由を提示すべきです。
それがあってさえ、日本人の幸せに「多文化共生など必要ない」と考える日本人が圧倒的であるにもかかわらず、たかがグローバリストの手先どもがそうしたいと入っているからやるんだなどと、とんでもない話です。

軽めのお話からはかけ離れてしまいましたが、しばらくぶりに引っ張りだしたこの手の生活スタイル本の数を眺めて、何故私はここまでこの手の本が気になるのか、と改めて考えた事を書いてみました。


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