うーらのオーガニックレシピ手帳3

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うーらのオーガニックレシピ手帖3 (エンターブレインムック)

うーらのオーガニックレシピ手帖3 (エンターブレインムック)

うーらさんの「オーガニックレシピ手帳」は、1、2共に持っていて、ものすごーく、ものすごーく、重宝している。
料理は私の、一番古く、一番有用な趣味の一つである。

人間として生まれてきたからには、うまい物を食わねばならぬ。
いぬころでさえ、一度うまい物を食べさせると、以後、まずい物は断固拒否して食べなくなると言うのに、
人間様として生まれてきた者が、「食」に無関心であるというのは、文明人失格である。

私の蔵書の中に占める料理関連本の数ときたら、数えるのが恐ろしいので数えていはいないが、ScanSnapで電子化したものを
ぬかしたとしても、やはり大量である。

まだ子供の頃、今のようにカラーコピーも普及しておらず、小づかいも少なく、その少ない小遣いは、ブックオフも無い事から
図書館では借りられなかった漫画本を買うのに費やしていたため、漫画以外の本を買う金は本当に少なかった。

そのため、私は図書館で料理本を借りては、「手書きで」レシピを書き写し、どうしても写真が欲しいときには白黒のコピーを
大事にとり、レポート用紙に貼付けて、ルーズリーフにまとめる、と言う恐ろしい手間ひまを、合計3冊ものルーズリーフで行った。

これ以外にもいろいろあったが、現在残っているのはこれだけだ。

ちょっと(いつものことだが)ウーラさんの本の内容から脱線したが、何がいいたいかと言うと、それくらい、人間として生まれたからには食に情熱を燃やすべきだというのが私の持論なのである。
まずいものは食べたくない。

で、いわゆる「オーガニック」料理の本に載っているレシピときたら、見た目もひどければ、料理をやる人間なら食べなくともレシピを見ただけで「まずい」とわかるような代物ばり、という意見は、誰がなんといおうと!
少なくとも味音痴以外の人間にとっては同意してもらえる者と信じる。

特にひどいのはいわゆる「マクロビオティック」系のしろもので、伊勢丹だか、どこだかにマクロビオティックレストランなるものができ、そこの料理が雑誌に掲載されていたのだが・・
見ただけでまずそう・・。

朝鮮料理のように、盛りつけがどうのと言う以前の問題、と言うのではないのだが、これをして日本料理の一分野と言うのは、日本料理に対する冒涜だといえるような代物しか見た事が無い。

これは、シェフの国籍などに関わらず共通する特徴で、同じ材料を使っても、マクロビなんぞにはまっていない、真っ当な日本人ならおそらく100倍はうまそうな物を作る事請け合いである。

「日本正食法」が本来の言葉だそうで、マクロビオティックアメリカでこの食事療法を広めた人が名付けたのだそうだ。
この食事療法自体は別におかしいところは無いし、人間が食べる物によってその精神までも影響を受ける、と言う思想についてはうなずける処はあるのだが・・。
なんというか、この思想を拡大解釈して宗教チックにはまってしまっている「信者」の言ってる事がカルト信者そのもので怖いのだ。
もちろん、全員がそうだとはいわない。

が、もしも、私の周りで「わたしマクロビアン何だ〜」などと言う人がいたら、とりあえず警戒して距離を置く。
「肉を食べると、人殺しになるんだよ!」などと言い出したら、取る物も取り敢えず逃げ出さないと、だ。
まあ、これは冗談・・だけど。

もう一つ、この食事療法が日本人にいまいち人気を取れない理由は、古風な暮らしをしている日本人であれば、
普通の食事以外の何者でもないというところだろう。
つまるところ、可能な限り精製していない穀物を主体として、肉は最小限、動物性脂肪も最小限、魚も最小限、豆や野菜、海藻をあまり手をかけすぎずに食べましょう、というだけで。
本気でやろうとするといろいろこうるさい決まり事があるのは知っているが、普通の日本人であればそんなうっとおしい決まり事をごたごた言われたら、「え〜そんなの普段からやってるわ〜」で終わりだと思うんだな。

だから、マクロビオティックレストランだのマクロビだのは、いくら流行らせようと雑誌がステマをしかててもブームにはならないのだ。(マイナーブーム、くらいはおきたか?)

なにか、アレルギーがあるとか、持病があるとかいうのでない限り、真剣にやってみようという気には普通ならない。
だって、普段の食事が多少欧米化しているとしても、マクロビっぽくしようとするなら、貧乏臭い和食にすればそれでOKなのだから。

人間がレストランに出かけるのは、普通、華やかな晴れの食事をする為であって、ケの食事を作るのが面倒だから外食、と言う場合は「レストラン」よりは格下の料理屋へ行くだろう。
わざわざ金を払って、自分のうちで作る普段の食事の貧乏版(しかも決しておいしいとはいえない)を食べたがる物好きはそうそういない。

こんなにメタクソにマクロビの悪口を並べると、私が肉好きバター好き生クリーム好き揚げ物好きの、破綻食生活者なのではと疑われそうだが、あいにくとそのような食生活の対極よりちょっと外れる、と言う程度の位置が私の食生活である。

子供の頃から、決して豪華な訳ではないが、母の手作りの料理をほぼ三食食べる生活だったし、まだ冷凍食品も高価な時代だったからできあいの物を食べる事も少なかった。
おかげで、小学生に上がるころ、味の素やらの合成だしで母が手抜きをしようとして文句を言うイヤな娘になっていたが。

さて、縷々と述べてきた通り、私はマクロビには大変否定的な評価をしている物だが、別に菜食主義を否定している訳ではない。
ただ、菜食を貫けば絶対健康になると言う信仰は持ち合わせていない。
何事もバランスが大切で、雑食動物である人間が完全菜食を貫くと言うのは、一般で思われているよりもむしろ体に悪いと言う信念も持っている。
菜食だけにしても健康に悪いどころか、むしろ良い状態にする事は可能だと思うが、それには食材の選びかたから、どれだけの量をとるのか、などなど、普通の食事なら大して考えなくても良い条件を満たす必要がある。
現に、頭の悪いアメリカのベジタリアンなど、植物性の物しかとらないくせに、食事の仕方がでたらめなせいで炭水化物過剰になり、トンでもない風船ブタ肥満者がゴロゴロしている。

さて、やっと本の内容の評価に戻る訳だが、うーらさんは、完全なベジタリアンと言う訳ではない。
仕事が忙しく、いい加減な食生活を続けていたら体を壊してしまい、そのためベジタリアンな食事にしてはみたが、
あれは食べられない、これはたべられないと言う制約がストレスとなる生活にうんざりして、普段はベジタリアン食、外食や週末などはベジタリアンを意識しない食生活に切り替えたのだそうだ。
これくらいの緩さが、人間には一番合っていると思う。

そして、何より言いたい事。
うーらさんのレシピは、おいしい上に、ちゃんとおいしそうな写真なのだよー!

ベジタリアン料理だからと言ってがっかりな味である事がない!
ちゃんとわくわくおいしい料理なのだ!

とはいえ、私はウーラさんの本に限らず料理本のレシピ通りにきっちり作ると言う事は全くないので、実のところレシピの味の保証はできないのだが、最初の方でも書いた通り、長年料理をしている人間には、レシピを見れば味もわかると言う物なのだ。
私が料理本が好きな理由は、自分が想像しなかった食材の組み合わせや、盛りつけ、やる気になるようなエッセイが載っているからである。

うーらさんのレシピは、「今まで考えつかなかった食材の組み合わせ」という点で、他の追随を許さないと思う。
そして、スーパーの安売りで、ついつい大量の野菜を購入してしまったとしても、この本を眺めて、野菜だけの料理を作れば、
山盛りの野菜は腐らせる事無くあっという間におなかに収まる事請け合いである。

騙されたと思ってお試しあれ
5つ星でおすすめ!!!

散々マクロビを批判する内容を書いたので、そう判断するに至った根拠の本もついでに上げとくと・・

Organic Base マクロビオティックと暮らす

Organic Base マクロビオティックと暮らす

この本は、マクロビの講師をしている人が書いた本なのですが、何とも香ばしい発言が満載で、こんな事言ってるからカルト宗教と言われるんだよ、と言う感じの本です・・。

香ばしい発言
「息子はマクロビオティックベビーの例外に漏れず、茶髪でさらさらヘアー。アメリカ人の友人たちに、「誰の髪に似たの?」と聞かれるほどですが〜」
・・・純粋日本人に生まれたのに、マクロビやると茶髪になっちゃうんですか・・絶対やりたくありません。
子供の頃は黒髪さらさらヘアーだったのに、思春期にいきなり茶髪になってしまって以来、どうにかして緑の黒髪を取り戻さんと悪戦苦闘しているのに。
この発言の気持ち悪い点は、まるで「茶髪」がいい事のように書いてるとこです。。

他にも、書いてる本人も「アヤシイ」ですか?と書いていますが・・

「牛のようになりたかったら、牛を食べてください。体が大きく、のっそり、ゆっくり。「もお〜」と言って、食べた物を何度も吐き出して、また食べる。すい液が多くなりたかったら、牛を食べてください。」

・・・「アヤシイ」ですか?
じゃなくて、怪しくないとしたら、何だと言うのか、小一時間も問いつめてみたい・・いや、
気○いには関わらないのが、吉ですな。お後がよろしいようで・・・。

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