マダムGの館
- 作者: グレゴリ青山
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2010/07/09
- メディア: コミック
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- 作者: グレゴリ青山
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2012/08/09
- メディア: コミック
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これまで、グレゴリ青山という作家は、その強烈なペンネームと強烈な絵で知ってはいたが、特に本を購入する気になるような私の趣味とは接点のない漫画家だと思っていた。
が、たまたま本屋で見つけた「マダムGの館」
これの1巻の帯に有った内容は既に忘れてしまったが、よほど本の内容をよく表した物だったに違いない。
本を手に取り、裏表紙のあおり文句を読んだのは、帯の記載内容がよほど私のつぼにはまっていたのでなければ、考えられないからだ。
裏表紙引用
遠回りをする時計台の針
月光欲をするための露台
謎に包まれた館に迷い込んだ少年は、
「マダムG」と呼ばれる主人に誘われ、
深く濃密かと思えば淡くもはかない、
美しい物だけが醸す、不可思議な別世界へ!
引用終わり
・・・もうここ数年間で購入した本の中で1、2を争うツボにはまった本!
表紙にl、1から15までの章のタイトルがアルファベットでデザインにとけ込んでひっそりと記載されているが、
そのタイトルときたら!
大正ロマン、アールデコ、アールヌーボー、江戸川乱歩や竹久夢二、昭和レトロ、着物大好きな私の好みにぴたりとはまってうれしすぎる。
1巻の収録作品題名は、
黒蜥蜴、高畠華宵、上海、月光浴、花、雨、ボリウッド、山名文夫、氷川丸、上海と女、竹久夢二、猫、竹中栄太郎、太宰治、風
2巻
ルイズ・ブルックス、若尾文子、猫の本、長谷川一夫、女切手、紙芝居、小林かいち、夏着物、幽霊画、鍬形惠斎(本当は草冠に恵む)、夢、モダーンズ、高峰秀子、黒猫、プルースト効果、山海経
タイトルを読んだだけで震いつきたくなる内容である。
そして、この作家のヘタウマな、雰囲気の有る絵。
陸奥A子ばりの空間恐怖症3歩手前というくらいにびっしりと書き込まれた絵。
この手のタイトルを読んで思わず手に取るような人にはそんなに新しい情報は載っていないかもしれないが、何しろ物語仕立てになっている、黒蜥蜴のような雰囲気のマダムG、紅顔の美少年役の雨宮、マダムGの相方?姫川アユミならぬ紅蓮美、明智小五郎ならぬ天知小五郎。これらの掛け合いが楽しい!!!
1冊たったの905円(税抜)
お買い得にも程が有る。
日本人としてこの本に載っている程度の事は教養としてぜひとも知っておいてもらいたい。
絶対おすすめ。
おすすめなんだってば。