ゴールデン・デイズ - 花と兎と本と酒と

高尾滋さんの大好きな作品。

戦争前の昭和の何とも優雅な生活を背景に、現代の日本からタイムスリップして、自分の祖父と間違われて生活しながらも、タイムスリップする際の祖父の思いを遂げようとするひ孫のお話です。

大抵のタイムスリップ物は、話のつじつま合わせがぐだぐだになる物ですが、はじめから終わりまで、
お見事としか言いようのない物語です。

高雄さんの絵柄は元々大好きなのですが、おそらくは作家人生の中でも最高の時期の絵柄である事は間違いなし！

大正、昭和の風俗が大好きで、建築、着物、家具、庭、町並みetc細かく書き込んである漫画に目がありません。
もっとも、着物にしろ、建築にしろ、アーこの写真集丸写しね・・という物だと興ざめなのですが・・
陸奥A子さんのように、好きなものが山とあってもただ丸写しするのではなく、自分がデザイナー状態で背景や輻輳を書き込んで世界を作れる作家はすばらしい・・！
この作品の背景はそういう意味でも楽しめます。

全ての登場人物のキャラがたってて、お話としてほんとおーに面白い！
一粒で何度でも楽しめる、宝物のような本です。

全８巻、もっともっと読んでいたかったと思わせるすばらしいお話です。

昭和初期風俗が大好きな方は必見！

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