1食100円「病気にならない」食事

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「粗食のすすめ」で有名な幕内秀夫さんの、粗食を実践する為の仕組みと背景の本、と言う感じでした。

食べる事は大好きだし、料理はこの世で一番実用的な趣味であると思っているけれど、
「毎日の食事をきちんと作る」のは料理好きの人間にとってさえ、時として面倒なことが多い。

まして、毎日満員電車に揺られてフルタイムで働いていればなおさら。
朝晩はきちんとした食事を家でとり、昼だけたった3日連続でコンビニ弁当食べただけなのに、
目に見えて体調が悪化するのはどういう訳なのだろう。
連日コンビニ弁当と、マックと、社食や居酒屋のランチメニューで済ませていてもピンシャンしてる
人は大勢いるのに。(20年後どうなっているかは知らないが)

今から考えると、母親が決して豪華でも、手が込んでいる訳でもないけれど、
パートに出ている時期でも朝昼晩きちんと食事を作って教育してくれた事がどれだけありがたい事か、
社会人になってみるとしみじみわかる。

肉や魚を食べたら野菜を3倍食べなさい。
いろんな色の野菜を食べなさい。
子供の分際で好き嫌いは許さん。
お母さんの作ったご飯を食べてれば病気になんてなりません!!

昨今の食育だの、30品目がどうの、何を食べるとなんとかによくて云々、と言う重箱の隅をつつくような状況を苦々しく思い、子供の食事に関する躾なぞ、これでいけば十分だ思っていたが、幕内さんはさらに気合いが入っていた。

子供は野菜なぞ嫌いに決まっている。
小さい胃で、生きる為のエネルギー源である炭水化物をとろうとするのは本能
砂糖を使ったお菓子を食べさせない為に、まずはご飯をきちんと食べさせればいい
大きくなればほっといても野菜も食べるようになる

(これはほんとかいな・・でも、死にはしないと思う。食事替わりにお菓子を食べる習慣さえ無ければ、嫌いでも自分の体に必要だと思う物食べたくなる。)

さらに、副食の品数が多い家庭の子供ほど成績がいいなどと言った「先生」の意見に、
食生活全体を見ずに一部の恵まれた家庭の事情しか考えず、その他大勢の忙しいお母さんの事など考えていないと切って捨てています。
たしかに、これってたくさんの副食を用意しないなんて親失格だと暗に責められている気はする。


そして「生きる為の食事」「体にいい食事」が巷に流布する情報と違って、
「簡単で」「安く」「早く」「おいしく」作れるのだ、と言う事を噛んで含めるように説明しています。

ああそーかーと心から感心したのは、
「何も毎食、完全な和食献立が揃わなければいけない訳ではない」
「インスタントの利用が絶対悪ではない」
「いつでも最高の物を食べなければと決めつけず、よりましな物を食べるように心がける」
ということ。


そんな風に考えてはいないと思ってたけど、実生活を振り返ると、
インスタントの利用も、買ってきた常備菜もなく、
作るのが面倒となると外食したり、中食したりしていたと気がついた。
私も無意識に「完璧な食事礼賛者」になっていたのだと、気づいた。

作るのが面倒くさいからと、ファーストフードを食べるくらいなら、和食のファースフードを食べるほうがずっといい。
和食を作るなら材料全て無添加で〜などとこだわらなくても、国産の食料品は高品質

100円ハンバーガー、100円コーヒー、100円ポテトの「食事」の代わりに、
30円の納豆、30円のご飯、30円のみそ汁(インスタントなら10円くらいで飲めるのもある)副食は調理不要の常備食を1、2品(のりとか、煮豆とか、白菜漬けとか卵とか、全部1つ10〜30円くらい)
確かに、これでも立派な和食で、しかもおいしくて、健康によくて、ご飯が炊けてて、みそ汁用のお湯を沸かせば、5分もかからず朝食ができる。
薬缶を火にかけ、お茶とみそ汁分400CCくらいを沸かす。
その間2分強の間に、納豆をかき混ぜ、ご飯をよそい(レンジでチン)常備菜を器に盛る。
みそ汁椀にインスタントみそ汁をいれて、急須にお茶を入れてスタンバイ。
用意ができたところでお湯が沸き、用意した椀と急須にお湯をそそぐ
3分もせずに「和朝食定食」出来上がりだ。

ファーストフードの店まで行って、並んで注文して、お金払って、品物を受け取るのに、自分の住んでる建物の1階に店が入っていたとしても「ファーストなタイム」は5分じゃ無理だろう。
食器洗いの時間はかかるけど、油未使用だからご飯茶碗とみそ汁椀、副菜2つの皿、箸、箸置きでも一人分なら1分かかるかかからないか。

この本を読んでから、「簡単な食事」をとる事への気がつかなかった罪悪感が払拭されて幸せになりました。
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